今春阪神競馬の最終日、馬場開放イベントが開催された
以前は誰でも参加出来たが、コロナ禍以降は抽選になってしまい、今年久しぶりに抽選なしに戻った
4コーナーからゴールを目指して最後の直線を歩くと、内側の芝の剥げ落ちや蹄鉄の傷跡が目立ち、外埒側の青々とした芝との違いに改めて気付かされる
「あの馬は、あの騎手はどんな想いでこの直線を駆け抜けたんだろう」
「どんな無念で競争を中止したんだろう」
全ての人馬をリスペクトせずにはいられない そんな神聖な場所だと感じた
以前は発馬機に入れたり比較的自由だったが、今年は「立ち止まらないで進んで下さい!」という指示の元、ゆっくり立ち止まることは禁止された
コロナ禍を経た今、仕方ない
それでもこの貴重な時間を精一杯楽しみたいと、皆歩きながらアイドルホースと写真を撮ったり、こっそり芝生に寝転ぶ人もいた
私は「もし自分が人気を落とした馬だったら、もう一度輝きを取り戻したい」という気分で選んだ曲を聴きながら芝の感触を味わった
https://youtu.be/qbfWl5g2-eI?si=XbfhrS41otYkGhkO
西陽がキラキラと差し込み、背中からす~っと初夏の風が吹き抜ける
私の脳内は馬そのものだった(笑)
音楽は不思議だ
風景をあっという間にドラマに変えてくれる
私はかつて、テレビですら競馬を一度も見たことがない状態で春天に参戦したが、初めてのG1の入場曲に鳥肌が立ち、ファンファーレに痺れたことを今も鮮明に憶えている
レースにも感動したが、あの時感じた音楽と観客の一体感も競馬に取り憑かれる重要なファクターだったと思う
その後も東西競馬場のファンファーレ、大井のトゥインクルファンファーレ、ばんえい競馬のファンファーレ、ケンタッキーダービーの「マイオールドケンタッキーホーム」
聴く度に血液が逆流するような高揚感を感じる
うう たまらん
すると
むせ返る草の匂いを噛み締めながらゴール板を通過した時、場内に突然 関西G1入場曲「ザ・チャンピオン」が流れ始めた
あちこちで歓声が上がる
「これよこれ♪」
なんて粋な計らい ありがとう阪神競馬場
競馬と出会えて良かったと心底思った瞬間だった
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