以下引用。
「ただひとつ、自分には心残りがある。この前の落馬を見て、近々ふたりで会いたいと思っていた。そこで、「後藤さん、もう(ジョッキーを)辞めたほうがいいよ」と、思い切って切り出すつもりだった。それを言えるのは、自分しかいないという思いもあった。ただ、思っていたより元気だったから、これは早急に時間を取らなくても大丈夫かな…と思ってしまったのだ。
ダイヤモンドSでのあの落馬のシーン。本当だったら、落ちるような状況じゃなかったと自分は思う。あそこで引っ張れなかったということは、恐怖で体が動かない…少なくとも、自分の目にはそう映った。
これまでにも後藤さんとは、「俺だったら辞めてます」という話を何度もした。なぜなら、2年で3回も首の骨を折る大ケガをして、競馬が怖くないはずがないからだ。でも、復帰に向けて頑張っている後藤さんを前に、「辞めたほうがいい」とは言えなかった。ただ、この前の落馬を見て、次は命を落としかねないと本当に思ったし、“これはいよいよ言わなアカン”と心に決めた矢先だった。
自分は、デビューしたときから一貫して、馬乗りは怖くなったら辞めなければいけないと思っている。怖がりながら馬に乗ることの危なさは、自分だけではなく、騎手みんなが持っている共通認識だと思う。でも、後藤さんはおそらく、恐怖心を抱えながら乗り続けていた。騎手を辞めたからって、人生が終わるわけではないのに。後藤さんなら、いくらでもほかの道があったのに。死んだら何もかもお終いなのに。」
福永騎手だけでなく、周りの誰も言えなかったのでしょう。
そして、そんな姿にファンは感動してしまう。
憧れ、希望、期待。美しく華やかなものでも、背負い過ぎてしまうと足枷になってしまったのかな……と思うと言葉がありません。
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