ウインブライトというのは不思議な馬である。
こまで18戦8勝、重賞勝ちがこのあいだの香港シャティンでのGⅠを含めて堂々の6勝。これだけ見れば立派な現役トップクラスの成績である。しかしその重賞は、日本国内の分がGⅡ3つ(スプリングS、中山記念×2)とGⅢ2つ(金杯、福島記念)という比較的地味なヤツであり、しかもその時いずれも1番人気ではない。要はファンに信頼されていないのである。それもそのはず、別の重賞では惨敗しているレースも多く(GⅠレースは勿論、毎日王冠、富士Sも)、しかも騎手がずっと松岡のままなのだから。
晴美ママ「何か~、馬も騎手も大きいところが獲れない〈永遠の2流〉ってイメージよね~。」
山ちゃん「いやいや、香港でGⅠ勝ったし。それに松岡だって実はGⅠ2勝してっかんな。」
ママ「えー??松岡君って、いつGⅠ勝ったの?知らな~い!」
浜サン「2007年にコイウタでヴィクトリアマイル、あと2009年にマイネルキッツで春天を勝ってるよ。そうそうこの2回、偶然だけど両方とも12番人気の大穴だったんだよ。・・・そうかぁ、もうあれから10年経つんだね。松岡、今年で35歳か?ベビーフェイスだから若く見えるけど、もう結構オジサンなんだよね。」
山ちゃん「松岡さぁ~、若い頃は〈関東の若手のホープ〉みたいな感じで勝ち星延ばしてたけど、最近あまり良い馬に乗ってねーよな。ルメールとかデムーロが日本で乗り出して、一番ワリを食ったうちの一人じゃね?でもそれだけじゃなくて、割と言いたいことは言う~みたいなタイプらしいから、もしかすると調教師とかオーナーとかから煙たがられてたとか、な。」
「あら~可哀相。やっぱりどこでも人間関係は大事なのよね。上に可愛がられてナンボの世界ってとこかしら?」とママ。
浜サン「おいおい、あまり想像だけでそういうことを言うのはマズイだろ。でも確かにここ数年は以前ほど成績がパッとしなくなってるよね。」
山ちゃん「でも良かったじゃん。久しぶりに国内GⅠをも狙える相棒(ウインブライト)に巡り会ったんだからな。」
ママ「ふーん、じゃぁアタシがさっき言った〈永遠の2流〉っていうのは見当違いなわけ?」
浜サン「そう。イメージは地味で2流っぽいけど、もう底力は相当あるんじゃないかな。かなり強くなっていると思うよ。で、いよいよ明日がその試金石。格的には現役トップクラスのレイデオロが相手だからね。」
おやおや、ウインブライト。〈勝ったり負けたりでつかみ所のない馬〉で話が始まったのに、いつのまにか〈明日の期待馬〉みたいな結論になっちゃったな。久々にスポットライトを浴びそうな松岡と共に、明日は応援しようか。
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